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2025年10月Vol.151 サクのサクッと感想文
≪ GOAT 特集「悪」 著/朝井リョウなど54名

A5判/520頁 価格:510円(税込)

自引01.jpg売れれば売れるほど赤字になる。そんな変な文芸誌、GOAT (ゴート) 。

出版業界は長らく苦境に立たされていますが、文芸誌は特に顕著だそうです。
2024年の発行部数は113万部で10年前の半分以下。
単行本や文庫本に比べてもひどい、と。

書籍に限らず、趣味嗜好の全体的な傾向としても納得のところがあります。
本でも音楽でも映像作品でも、提供チャネルが少ない時代のほうが、コンテンツは
全体的に共有されやすいです。提供チャネルが膨大な数になった現代では、
コンテンツはよりニッチに楽しまれるようになります。

そういった傾向から考えても、文芸誌は時代に合わなくなったのです。昔の文学少年少女には「このへんは押さえて
おかなくっちゃね」という必須購読リストが暗黙の了解として存在していましたが、今はそうでもありません。
たとえば、村上春樹は全作品を繰り返し読んでいるけど、村上龍は1冊も読んだこと無いな~、というケースも
有り得るのです。そんな時代に、幅広い作家を取り揃える文芸誌はなかなかウケないでしょう。

それが最近の文芸誌の立ち位置だったのですが、小学館が挑戦的な文芸誌をだしました。普通は本に使わない
高級な紙。分厚くて質感も独特で、ペーパークラフトで使われそうな紙を惜しみなく使用しています。
執筆者のラインナップは、誰もが知る国民的な直木賞作家、女子中高生から支持の厚い作家、元アイドルの作家など、
多種多様です。とても幅広いので、どの読者にとっても「全作品が面白い」は無いだろうと思います。
どの読者にとっても玉石混交で、「どれを玉、どれを石」と捉えるかは人によって異なるでしょう。
紙も執筆陣も豪華なのにGOAT (ゴート)にかけて510円。薄い紙で超大量印刷のONE PIECE単行本でさえ
572円なのに、GOATが510円で採算が合うわけがない。大赤字です。

小学館としては「この本自体から利益が出なくて構わない。読者を増やすきっかけになれば良い」という目論見が
あるのでしょうが、それ以上に「僕らは本が好きなんだ!紙も物語も好きなんだ!」という情熱が感じられて、
気持ちが良いです。

自引02.jpg最新刊(GOAT第2号)は、「悪」をテーマに作られています。
さすがやっぱり面白い!と思ったのは木爾チレンさん、
はじめて読んだが怖っ!悪っ!と思ったのは染井為人さん、
私にとって初めての文化を見せてくれたのは市街地ギャオさん、
です。

今までに自分が触れたことのない文章・・・
今までに自分が見たことのない世界・・・が
コンパクトにぎゅっと詰まっています。面白いですよ。

 

この記事を書いた人サク

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