スタッフのひとりごと
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引っ越し 2020年06月26日

こんにちは。ヨッシーです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

私事ですが、先日引っ越しをしました。
元の部屋はワンルームではあるものの、

トイレ、お風呂、洗面台がそれぞれ独立していて、クローゼットもあり、
駐車場も屋根付き、さらに駅も近く、
自分にとっては過ごしやすい部屋でした。
それでもだんだんと手狭に感じてきたため、引っ越しを考えるように。

 

そこで見つけた新しい部屋は同じ条件で
1部屋増えて家賃がたったの+1万円!

 

その場所は、
「同じマンションの1つ上の階」でした。
すごくいい!引っ越しも楽!
と思ってすぐに不動産屋に問い合わせをしました。

 

しかし、同じマンション内で引っ越す人はほとんどいないらしく、
受付の方も「うーん、、できるのかな、、、少々お待ちください」と。
しばらく保留になった後、
「あの、、引っ越しは可能ですが、
敷金礼金が再度かかっちゃうんですけどいいですか?」との話。
それくらいは全く問題なかったので、すぐに契約しました。

 

後日この話を同僚にしても、
みんなから「何で?」
「せっかく引っ越すのにもったいない!」
と誰一人賛同を得られませんでした。

ですが、結果的に引っ越しも想定以上にすぐ終わり、
余った時間で新しく増えた部屋の家具もその日のうちに買いに行けたりと、
少ない労力で1部屋増えたので個人的にはとても満足しています。

 

そのうえ、新しい部屋はルームキーがカード式になったり、
インターネットが無料になったりと、うれしい誤算がありました。
もし今の部屋にちょっとだけ不満がある方がいらっしゃったら、
同じマンションでより条件がいい部屋を探してみる、
は個人的にはとてもお勧めです。

今より日当たりがいい!、上の階のほうが安心する!
など少しの変化でも、過ごしていてうれしい気持ちになりますよ。
周りの賛同はほぼ得られませんが…。


※写真はイメージです。

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戦国の史跡 2020年06月25日

こんにちは。
広告部の山男Tです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

私はNHKの大河ドラマを観ます。
今年は岐阜県美濃出身の「明智光秀」をモデルにした「麒麟が来る」です。
反逆者の光秀がどのように描かれるのか楽しみです。
ただし、光秀の略歴は詳しくは解っておらず、
ストーリーは脚本家の意思に委ねられます。

 

P.D.R.のある中部地方は戦国時代に様々な歴史の舞台となりました。
P.D.R.の近くでは羽柴秀吉と織田信雄、徳川家康の戦い跡
「史跡長久手古戦場」があります。
私の自宅近くには今川義元と織田信長の戦い
「桶狭間の戦い跡(桶狭間古戦場公園)」があり、
そのほかにも「浮野戦場跡」「渡古戦場跡」など多々あります。
最も有名なものは「関ケ原の戦い跡(関ケ原古戦場)」です。
徳川軍と豊臣軍の戦国時代最後の戦いです。

先日、徳川家康の生地岡崎城跡のある岡崎公園へ行ってきました。
家康の産湯を取った井戸、
武田軍に敗れた折に自分を戒めるために書かせた絵を再現した
「家康しかみ像」など見るに飽きません。
町中にあるにも関わらず、公園内は「凛」とした空気が漂い、
気持ちが落ち着きます。

現在、名古屋では「名古屋城本丸」再建を目指しており、
すでに完成した「本丸御殿」は、それは素晴らしく絢爛豪華で一見の価値あり、
時間の許す限り見ていたいものです。
皆様も中部地方へお越しになった際は、
ぜひ戦国の歴史跡地を見ていってください。

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トヨタ博物館 2020年06月23日

こんにちは。

紙コッフ゜担当のコウです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

先日、息子を連れて愛知県長久手市のトヨタ博物館へ行ってきました。
1歳10ヶ月の息子は大の車好きで、
「うどん」のような身近な言葉すらしゃべられない時から、
「救急車、消防車、パトカー」などの単語はしゃべり、
保育園でも車のおもちゃや絵本に興味津々です。

 

そんな息子の初めてのトヨタ博物館。
(新型コロナウイルスの影響で一時休館でしたが、
 6月より混雑時の入場制限など対策をしたうえで再開になりました)
入口のレトロバスから嬉しそうな息子。
自分で入場券をスタッフさんに渡し、スタスタと展示場へ入りました。
展示場では世界の19世紀のガソリン自動車から、
現代の車までずら~りと並んでいます。

 

興奮して展示場の中を走り回るのではと心配しましたが、
息子は展示場の中へ進もうとしませんでした。
ふと、息子と同じ目線で眺めてみたら、近くの車の車輪しか見えなかったので、
主人が抱っこして中に入ってみると、
面白さに気付いたようであっちこっちへ行きたがり、
いつの間にか自分で歩き回るようになりました。

 

ガラスケースの中の模型をとにかくさわりたかったようで、
スタッフさんに「開けて」と何回も無理なお願いをしていましたが、
スタッフさんがとても親切で、優しく相手をしてくれました。

 

展示場を2回回り、
最後はお土産コーナーでトミカの救急車を買ってもらえて大満足な息子。
とても楽しい博物館旅でした。

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通勤途中に出会ったもの 2020年06月02日

こんにちは。
マスク担当のアキです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。
 

私は自転車で通勤しています。
名古屋市内の自宅から名古屋の隣町にあるピーディーアールまで、
道のりは30分程度。
住宅街のため、
飼い主とお散歩中の犬や一人で昼寝中の猫たちをたくさん見かけます。
 
先日、帰り道で思いがけない生き物に出会いました。
夕闇がすっかり濃くなった時間帯のことです。
向こうから、小動物がテテテッと歩いてきました。
最初は暗くてよく見えず、ポメラニアンか?猫か?と思ったのです。
とがった耳と鼻、むくむくの体。
 
しかし、近づくにつれて、なんだか変だと気づきました。
飼い主がいないし、ポメラニアンにしては頭が大きいし、
胴体がやけに長いし、尻尾も太くて長い・・・

 

「うぉっタヌキ?!」

 
タヌキ氏はちらりとこちらを見上げると、慌てる様子もなく私とすれ違っていきました。
 
その週末、動物園に行ってきました。
私がすれ違ったのが本当にタヌキだったのかどうかを確かめるためです。
 
結果・・・


 
やっぱりあれはタヌキでした。

 
名古屋といえどもまだまだ自然が残っているんですね。
次は何に出会えるのか楽しみです。
 

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干支のベビーシューズ 2020年05月22日

こんにちは、物流担当のマッツンです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

つい先日甥っ子が誕生し、初めて叔母さんになりました!
新型肺炎の影響が落ち着くまであまり会うことはできませんが、
毎日送られてくる写真や動画を見てはニヤニヤしています。

 

靴づくりが趣味の私は、
甥っ子のために絶対にベビーシューズを作りたいと思っていました。
どんなデザインのシューズを作ろうか考えていたところ、
ピーディーアールで昨年末から大人気だった
干支のねずみの紙コップにインスパイアされ(笑)、
ねずみのベビーシューズづくりに挑戦することにしました!

 

まずはこんな感じかな~とスケッチを描き、
お試し用の革でだいたいのイメージの形を作成。
かわいくできそうです。

 

 

本番で使う革を決めたらカットして、ミシンで縫い合わせます。
耳の取り付けに苦労し、
ミシンの糸をほどいた後の穴があいてしまいました…。
手作りのご愛敬ということで、気を取り直します。

 

 

続いて、靴づくりの醍醐味(?)つり込みです。
つり込みとは、作ったねずみ部分(アッパー)と、
中底を張り合わせる工程です。
大人用の靴と違ってとっても小さく、
いつもと勝手が違いましたがなんとか完了。

 

 

最後に底を付けしたら完成!

 

世界にひとつのベビーシューズ、我ながらかわいく仕上がりました!
履いてお出かけしてくれる日が待ち遠しいです。

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オンライン〇〇 2020年05月20日

こんにちは。
オンライン課のクノッチです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

今、「STAY HOME」の呼びかけが世界中でされていますね。
そのため、オフラインでやっていたことを
オンラインでやってみようという試みが新しく生まれているようです。

一例としては、オンラインヨガやオンライン飲み会など。
そこで、私が最近始めたものをご紹介します。
それは、オンライン自転車レースです。

 

用意するものはロードバイク本体と、
ローラー台という自転車の屋内トレーニングに使う器具とパソコン or スマホ、
そしてスマートトレーナーやパワータップorメーターなどの
自転車を漕ぐパワーを測定する機器です。

Zwiftというアプリをインストールして
起動すると、自分が作ったアバターがロンドンの街に現れます。
後は、ローラー台に取り付けた自転車にまたがり、ただひたすら漕いでいきます。

このアプリのすごいところは、
同じ時間帯に同じソフトを使って
自転車トレーニングをしている人が画面上に現れるところです。

漕ぐ力によってスピードが変化するので、速い人には抜かされます。
逆に遅い場合は抜かすこともできます。
負けず嫌いな私は抜かされると悔しいので抜き返してしまいます。

 

すると相手もまた抜かしてきたりするので、
こうなったらレースの開始です(笑)

ちなみに、仲間内で同じタイミングでログインして、
一緒にオンライン上でサイクリングもできます。
先週は同時にSkypeでビデオ通話をしながら、
まるで外を走ってるかのように会話が楽しめました。
こうやって、毎回気づけば1時間以上
自宅で汗だくになりながら自転車に乗っています。

 

大変な時期が続きますが、
オンラインをうまく活用して乗り越えたいと思います。
自転車好きの方がいらっしゃいましたら、
少し設備はいりますが楽しいのでぜひお試しください。

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バイク教習奮闘記 2020年04月30日

こんにちは、ハナです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

ピーディーアールではアクティブな趣味を持っている人が多く、
私も何か始めたいなぁと思い立ち、
昨年末からバイクの免許取得に挑んでいました。
(私の趣味は社交ダンスだったのですが、
 ここ何年も踊っておらず趣味とは言えない状態に…)

 

なぜバイクか?というと、
以前友人の運転するバイクに2人乗りで乗せてもらったら
思った以上に楽しかったので、
自分で運転したらもっと楽しいだろうなぁと思ったのです。

 

私の通った教習所は、
倒れたバイクを起こすことができないと申し込みすらできないところで、
小柄な私(身長:151㎝)にはまったく歯が立たなかったので、
小型自動二輪免許からチャレンジすることに。

小さいバイクだし簡単に免許が取れるだろうと思っていたのですが、
予想以上に難しかったです!
小柄なので、そもそもバイクにまたがった時に両足がつかないのです。

発進、停止でバランス崩してコケる、
坂道でうまく停止できずガードレールとバイクに挟まれる、
急ブレーキかけすぎてスリップして派手に転倒…

毎回練習のたび、体にアザを作っていました。
教官にも毎回「ケガだけはせんといてねぇ」と心配される始末。

 

それでも、予定はオーバーしましたが、
3月に無事バイクの免許を取得できました!
そしてすぐに普通自動二輪へステップアップのため再入校。
(小型限定だと高速道路は走れないのです)
バイクの排気量がアップして、車体も大きくなるので、
これまた扱いが大変でたくさん転びましたが、
先日、無事に卒業することができました。

 

今では200kgのバイクもひとりで起こせるようになりました。
できないことができるようになるって、
何歳になっても嬉しいですね。

これから安全運転で、バイクライフを楽しみたいと思います。

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スマートリモコン導入 2020年04月23日

今回はシステムのハセピーより、
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 我が家にもいよいよスマートリモコンがやってきた
 という話題をお届けしたいと思います。

 

まずはじめに、「スマートリモコンってなんだ!」という方のために
簡単に説明させていただきます。
スマートリモコンとは、
家にある様々なリモコン付き家電(テレビとかエアコンとか)を
すべてまとめて1台で操作できるリモコンのことです。

この端末を部屋において、スマートフォンで操作します。

 外出先から家に到着したらエアコンのスイッチを
室温24℃でオンにすることや、
自宅から外出したらテレビの電源を自動的にオフにする
などということも設定次第で可能になります。

さらに、スマートスピーカーとスマートリモコンを連動させることで、
声で操作することもできるようになります。
(iPhoneのSiriなどスマホの音声操作機能でもできます。
私はSiriを使っています。)

 

早速我が家にセットしてみました。
設定の仕方は簡単で、
今まで使用していたリモコンをスマートリモコンに近づけて、
リモコンのボタンを押すだけで、
自動的にどんな家電なのか、どこのメーカーなのかを判断して
スマホにリモコン画面が表示されます。

 

リモコンで操作する家電のほとんどに対応しているので、
とても楽になりました。
簡単だし、毎日が楽だし、久々のヒット商品でした。
毎日夜寝るときにiPhoneに向かって
「Hey Siri おやすみなさい」と言うだけで、
リビングの電気もテレビの電源もエアコンのスイッチも
すべて切ってくれます。

価格もお手頃なので、興味のある方は是非試してみてください。

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2019年12月Vol.87 サクッと小噺 2020年04月22日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

今年も終わり間近。2015年から始めた5年日記がもうすぐ完成します。5年日記を挫折せずに書き切ることは、ささやかな達成と言っても良いのではないでしょうか。学業や部活や仕事など、今までにも頑張ったことはありますが、ある程度の強制力はありました。なんの強制もなく、誰への気兼ねもないのに、5年間もやり切ることって、なかなか無いと思いませんか?少なくとも私はありません。5年日記の完成を誇らしく思います。

 

さて、私にとってこの5年間は27才から32才にあたります。5年なんてあっという間ですが、日記を読み返すと、それなりにいろいろありました。まず27才の日記は、「~したい、なりたい、がんばる」という言葉が多く目につきます。会社で、リーダーらしい業務が始まったからです。実力以上の役を与えてもらった期待に応えたくて、いや正直に言えば、応えられない自分をさらけ出すのが怖くて、肩に力が入ります。自分で自分を追い込んで、心身ともに疲れて、急に涙が出たり眠れなくなったりしました。この時は、まず上司に思考を矯正してもらい、その後部署の皆に助けられて、28才の1年間をかけてこの時期を乗り越えています。社会人になってから1番しんどい期間でしたが、その後は、以前より更に仕事が楽しくなりました。

 

29~30才の日記は、夫とのロードバイクと登山の記録が多いです。たまに仕事や家庭に悩む日もありますが、全体的には呑気に過ごしています。

 

そして2019年が31~32才です。女性の大厄年の本厄でした(大厄:厄年の中でも最もひどい年。一生に一度ある)。私の大厄年は、脳の動脈に瘤が偶然見つかって幕を開けました。この瘤が破れたらクモ膜下出血で、いつ破れるかは誰にも分かりません。血管の一部が膨らんで破れそうになっているMRI画像を見て、「私の命は、この薄皮一枚にかかっている」と感じました。さて、その後しばらくの日記では、検査の記録をつけています。今にも心が折れそうでしたが、皆に支えられてなんとか立っていました。

そして、いろんな検査を経て、手術が決まってからは、日記に「私は恵まれている」という言葉が頻繁に出てくるようになります。成功率の高い手術ですが死ぬこともあるし、脳に障害が残ることもあります。手術後、今と同じ生活ができる保証はありません。(実は誰にとっても毎日そうなのですが、普段は忘れてしまっています)。この時、自分がどれほど恵まれているか分かりました。不安で押し潰されそうな反面、周りの人を思い浮かべると「これほど楽しい人達に囲まれて生きたんだから、もし何かあっても、やっぱりこの人生で良かった」と思えて、幸せでさえありました。

結局、おかげさまで無事に手術は成功して、今は元気にしています。そして最近の日記によく出てくる言葉は「ありがたい」です。普通に生活することや働くことはありがたい・・・文字どおり「有り難い(有ることが難しい)」と身にしみて感謝しています。今、私の頭皮には20cmの傷があり、ビス留めされた頭蓋骨の中では、血管にクリップが挟まっています。一生取れません。勲章です。

 

27~28才は成長の年。29~30才は運動の年。そして今年は私自身は停滞の年でしたが、私がダメな分頑張ってくれる同僚への感謝の年でした。どの年もかけがえのない年で、どの年も多くの人にお世話になって、そのおかげで良い年でした。この小噺を読んでくださっているお客様も、私が5年間お世話になった方のお一人です。ありがとうございます。既に新しい5年日記も用意して、新たな5年間も楽しみです。新しい5年間も、まずは来年も、よろしくお願いいたします。どうぞ良いお年をお迎えください。

 

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2019年11月Vol.86 サクッと小噺 2020年04月15日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

先日、3つ下の妹が誕生日を迎え、最後の20代Yearに突入しました。
29才になっても「もうアラサーだから・いい歳だから」といった発言はなく、「50才までは可愛い綺麗とみんなからチヤホヤされて生きたい」と言う妹は、流石というか何というか・・・まぁ彼女なら成し遂げるような気もします。そういえば、私が人生で初めて可愛がった相手も妹でした。

 

妹が生まれた時、私は3才でした。私は彼女の誕生前から名前を考え(私はミユキを提案しましたが、母の希望により妹はユキと名付けられました)、一緒に遊ぶ予定のおもちゃをティッシュで拭き拭きしながら誕生に備え(私なりに掃除しているつもりでした)、生まれてからは妹にやたらとちょっかいを出していました。

 

 「ユキちゃん、絵本読んであげる」
 「ユキちゃん、ドレス着せてあげる
  (私のワンピースを赤子に着せるとドレスに見えました)」
 「ユキちゃん、おうた歌ってあげる」
 「ユキちゃん、寝ちゃった?
  ねぇ、ねぇねぇねぇねぇ(ほっぺを指でツンツン)」

 

当時の写真を見ると、私はユキの乗った乳母車を押して、うまく押せないため蛇行して溝にはまったり、まだ首も座っていない妹をおんぶ紐でおんぶして、赤子の重みで後ろにひっくり返らないように壁に手を置いてソロソロ歩いています。写真の私は口を真一文字に結んだ真剣な表情で、妹は諦めと度胸が混じった微笑みを浮かべています。こんなに危ない目にあって泣かない妹も大したもんだし、首が座る前の赤子を3才児が背負っていても怒らない母も大したもんです。こんな写真から、遊んでもらっていたのは妹ではなく私だった事が分かります。

 

ユキが1才の誕生日を迎える時、4才の私は全財産を入れたポシェットを首にさげて、一人で本屋さんへ向かいました。誕生日プレゼントを買うためです。1才では文字は読めませんが、私は本が好きだったし、私が読んであげればいいと思ったのです。妹の喜ぶ顔を想像すると、一人で本屋さんに行くことに不安はなく、むしろ期待で胸いっぱいでした。さて本屋さんに着いて、それまで絵本を買ってもらうことはあっても自分で買うことはなかったので知らなかったのですが、絵本は意外と高かったです。1000円台は安い方で、2000円や3000円なんて本も沢山ありました。

 

困った…。ポシェットの数百円では買えません。「私にも買える絵本はないのか?」と、しかめっつらで店内をさまよいます。―と、レジの前のかごに、8cm四方くらいのペーパーブック絵本を見つけました。子ども心に安そうと思いました。“ムスティ”という一冊を選んで、レジにポシェットの中身をぶちまけて、「足りますか?」と聞いたら、あぁよかった、足りました。「妹にあげるの」と主張して、かわいい紙袋に包んでもらいました。
このように入手された“ムスティ”は、妹が「読んで」とせがむより、私のほうから「読んであげる」と頼まれてもいないのに読み聞かせをすることの方が多かったので、むしろ私の玩具のようでしたが、妹もそれなりに喜んでくれている様子でした。

 

6年後。10才になった私は、妹の1才の誕生日に絵本をあげた件を作文に書いて、何かの選考会で選ばれて、作文と顔写真が新聞に載りました。その新聞を妹に読みあげると、妹は「私への愛情に満ちている。また、プレゼントに本を選ぶあたりに、この家庭の知的教育も垣間見えて、教育関係者にはウケるだろう。しかし、ウケをねらった嫌味な文章ではなく、子どもらしい素直な文体だ。すばらしい」というような感想をスラスラ述べました。この時まだ妹は7才なので、ここに書いたとおりの言葉で話してはいなかったと思いますが、主旨としてはこのような事を言いました。
この時10才の私はしみじみと、「ユキ大きくなったなぁ」と7才になった妹の成長を感じたのを覚えています。

 

29才の妹は今でも、この時の絵本を大事に持ってくれています。時々、「もう絶版だから今売ったら高く売れるかもね」とドキッとする事も言いますが。

 

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