2019年12月Vol.87 サクッと小噺

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

 

今年も終わり間近。2015年から始めた5年日記がもうすぐ完成します。5年日記を挫折せずに書き切ることは、ささやかな達成と言っても良いのではないでしょうか。学業や部活や仕事など、今までにも頑張ったことはありますが、ある程度の強制力はありました。なんの強制もなく、誰への気兼ねもないのに、5年間もやり切ることって、なかなか無いと思いませんか?少なくとも私はありません。5年日記の完成を誇らしく思います。

 

さて、私にとってこの5年間は27才から32才にあたります。5年なんてあっという間ですが、日記を読み返すと、それなりにいろいろありました。まず27才の日記は、「~したい、なりたい、がんばる」という言葉が多く目につきます。会社で、リーダーらしい業務が始まったからです。実力以上の役を与えてもらった期待に応えたくて、いや正直に言えば、応えられない自分をさらけ出すのが怖くて、肩に力が入ります。自分で自分を追い込んで、心身ともに疲れて、急に涙が出たり眠れなくなったりしました。この時は、まず上司に思考を矯正してもらい、その後部署の皆に助けられて、28才の1年間をかけてこの時期を乗り越えています。社会人になってから1番しんどい期間でしたが、その後は、以前より更に仕事が楽しくなりました。

 

29~30才の日記は、夫とのロードバイクと登山の記録が多いです。たまに仕事や家庭に悩む日もありますが、全体的には呑気に過ごしています。

 

そして2019年が31~32才です。女性の大厄年の本厄でした(大厄:厄年の中でも最もひどい年。一生に一度ある)。私の大厄年は、脳の動脈に瘤が偶然見つかって幕を開けました。この瘤が破れたらクモ膜下出血で、いつ破れるかは誰にも分かりません。血管の一部が膨らんで破れそうになっているMRI画像を見て、「私の命は、この薄皮一枚にかかっている」と感じました。さて、その後しばらくの日記では、検査の記録をつけています。今にも心が折れそうでしたが、皆に支えられてなんとか立っていました。

そして、いろんな検査を経て、手術が決まってからは、日記に「私は恵まれている」という言葉が頻繁に出てくるようになります。成功率の高い手術ですが死ぬこともあるし、脳に障害が残ることもあります。手術後、今と同じ生活ができる保証はありません。(実は誰にとっても毎日そうなのですが、普段は忘れてしまっています)。この時、自分がどれほど恵まれているか分かりました。不安で押し潰されそうな反面、周りの人を思い浮かべると「これほど楽しい人達に囲まれて生きたんだから、もし何かあっても、やっぱりこの人生で良かった」と思えて、幸せでさえありました。

結局、おかげさまで無事に手術は成功して、今は元気にしています。そして最近の日記によく出てくる言葉は「ありがたい」です。普通に生活することや働くことはありがたい・・・文字どおり「有り難い(有ることが難しい)」と身にしみて感謝しています。今、私の頭皮には20cmの傷があり、ビス留めされた頭蓋骨の中では、血管にクリップが挟まっています。一生取れません。勲章です。

 

27~28才は成長の年。29~30才は運動の年。そして今年は私自身は停滞の年でしたが、私がダメな分頑張ってくれる同僚への感謝の年でした。どの年もかけがえのない年で、どの年も多くの人にお世話になって、そのおかげで良い年でした。この小噺を読んでくださっているお客様も、私が5年間お世話になった方のお一人です。ありがとうございます。既に新しい5年日記も用意して、新たな5年間も楽しみです。新しい5年間も、まずは来年も、よろしくお願いいたします。どうぞ良いお年をお迎えください。

 

この記事を
書いた人

おすすめ商品

歯ブラシ
シャカシャカ トルネ

歯磨きが面倒くさい人は「コレならラクじゃ~ん」と驚きます。 オーラルケアにこだわる人は「大きいヘッドはダメだと思っていたのに、今までで1番イイ~」と驚きます。これ本当にスゴイですよ。