涼しくなる話

制作の竹内がお送りします。
毎日暑いですね。こんな時には涼しくなる話をひとつ。
今から25年くらい前の話です。

 

姉カップルと私カップルで、岐阜県のとある有名なキャンプ場に行きました。
バンガローを予約して、バーベキューや川遊びを楽しみました。
夜になるとキャンプ場の管理人は「明日の朝戻ってくるから」と言い残し、キャンプ場を去っていきました。

 

私たちの他にはお客さんはいなかったので、その時のキャンプ所には私たち4人しか残っていません。
夜10時頃だったと思います。
バンガローに内側からカギをかけ、寝る前にトランプをしていたときのことです。
入口に私と姉が背を向けて座り、姉の彼と私の彼女が私たちの向かいに座ってトランプゲームをしていたところ、2人が突然「キャッ」と抱き合いました。
おいおい、私の彼女だぞ!と思い「どうした!」と二人に聞くと、「今入口のドアから人の手が…」

 

そんなわけないじゃん、と振り返ってドアを確認すると、ちゃんと鍵はかかっています。
二人とも錯覚だよ~と話していると、入口のドアを「ドンドンドンドン!」と叩く音が。
「キャ~!」と私は彼女ではなく、隣にいた姉にしがみつきました。姉も私をしっかり抱きよせて震えています。
姉の彼も、私の彼女と抱き合って動けないでいます。
組み合わせが変とか言っている場合ではありません。

 

結局、越冬時期のニホンザルたちのように、4人身を寄せ合って団子状態で朝を迎えました。
朝になり、管理人さんがバンガローにやってきて「おはよう!」と声をかけてきました。
「あの~管理人さん、昨日宿泊したのは本当に私達だけ?」と確認すると
「そうだよ。何かあった?」
事情を話すと、あっさり「出たね~」と一言。

 

本当に怖かった夏の思い出です。