熱と蜂の話

こんにちは。コミュミケーションセンターの芳野です。

 
最近めっきり涼しくなってきました。皆様体調管理は万全でしょうか?
 
こんな季節の変わり目、残念ながら風邪をひいてしまった時には
「たかだか体温が1度上がったくらいでなんでこんなにきついの?」と
つい感情的に思ってしまいます。
 
しかし、これは人間に限った話では無く、蜂にも1℃違いで大きな差が出るという話があります。
 
日本にいる蜂で、ミツバチとスズメバチがいます。
この2種のうちスズメバチは肉食です。
ミツバチと比べて体も大きく、1対1ではミツバチは弱く、食べられてしまう事もあります。
 
しかしミツバチもただただ負けるばかりではありません。
スズメバチが巣などをめがけてミツバチの集団に襲いかかってきたとき、ミツバチは
集団でスズメバチを囲います。
そうすると、いずれスズメバチは死んで落ちてしまいます。
 
何か集団で攻撃でもしているのかと思いきや、スズメバチの死因は「熱死」なのです。
なんと囲っている間、ミツバチは自ら熱を出して、スズメバチを熱さで動けなくしているとのこと。
その温度約47℃。
 
この47℃がまた絶妙でスズメバチは45~47℃が致死熱。
ミツバチは48~50℃が致死熱、というたった1℃の体構造の優位を生かした戦法なんだそうです。
(細かい数字は正確でないかもしれません)
 
もちろんぎりぎりのラインですから攻撃中に命を落とすミツバチもいるでしょう。
それでも巣を守りたい、相手に一矢報いたいというミツバチの選択には、
感動や感銘以上のものを感じざるを得ません。
集団で強敵に勝つミツバチはとってもカッコイイです。
 
そこまで思うと自分の身に起きた風邪で体温1℃上昇も納得がいきます。
「この1℃で体内の細菌やウイルスを倒そうとしているんだ。頑張れ!」と。
 
風邪をひいて体がつらく、心が折れそうな時ふとこの事を思うと
気休め程度には元気になれる気がします。