ローマ人はいかにフロ好きであったか

コミュニケーションセンターの神戸です。

 

映画化もされるのでご存知の方も多いかもしれませんが、「テルマエ・ロマエ」というコミックがありまして。ローマ帝国期の浴場技師が現代日本に度々タイムスリップしつつ、そこから得たアイデアを元に新たな浴場を設計し、帝国に貢献する。大雑把にいえばこんなストーリーです。

 

先日このコミックを読む機会があったのですが、これがカナリ面白い。五賢帝の3代目、ハドリアヌス帝の時代(私が一番好きなローマ皇帝です。ちなみに2番目はミラノ勅令で有名なコンスタンティヌス帝。)、町衆の暮らしや元老院の立場、まだ幼い将来の哲人皇帝マルクス=アウレリウスの成長の様子などが「まるで見てきたかのように」描写されています。ローマ人の浴場好きは広く知られていますが、戦場に快適な浴場がないから戦争に負けそうになるなんて、なんて素敵でのんびりした時代でしょうか。

 

作者の創作の巧みさと読み手(私)の無知による部分もあるのでしょうが、違和感を抱かせず、そしてこれが大切なところですが、話がちっとも堅苦しくない。というかフニャンフニャンです。

 

ローマ帝国史を知りたければ、まずはギボンの古典「ローマ帝国衰亡史」が挙げられ、最近では塩野七生さんの「ローマ人の物語」が有名ですが、個人的には、これに「テルマエ・ロマエ」を加え“三大ローマ帝国もの”として広く世に知らしめたいと思います。
どうやったら広まるのかサッパリ分かりませんけれど。

 

次の週末、紀伊國屋書店にこっそり手書きポップでも置いてこようかな?