2013年11月号Vol.17

こんにちは、サクライです。先日、小中学時代によく遊んだ友人の結婚式に行ってきました(マユちゃんという子です)。違う高校に進んで以降はたま~に会う程度だったのに、なぜか結婚式の挨拶を頼まれました。「10年も疎遠の私が?」とも思ったのですが、彼女には大きな恩があります。断われる訳がない。

 

彼女は背が高く、頭が良く、スポーツ万能でクラスの中心にいるハンサムガールでした。二人で一緒にいると周りからは「カップルみたい」とからかわれ、私も「マユちゃんなら結婚してもイイ♪」と告白していましたが、残念ながら彼女はステキな旦那様を見つけてしまいました。真っ白なドレスを着て微笑む彼女を見て、「うわぁ~、マユちゃんなのにドレス着てるよ(失礼)」と可笑しくなってしまいました。性格も見かけも変わってないのに、めちゃめちゃ綺麗なのが不思議でした(重ねて失礼!)。

 

彼女は変な子でした。エピソードを挙げればキリがありませんが…
例えば中学時代、同じバスケ部に入ったばかりの頃の話です。まったく上達しない私と違って、マユちゃんはどんどん上手くなっていきました。
しかしある日、彼女は顧問の先生にめちゃめちゃ怒られます。理由は思い出せませんが、シュートを外したとかドリブルが遅いとか、きっとそんな事です。さてその日の帰り道、私が彼女を慰めようとすると、一人でニヤニヤ笑ってるんです。おいおい、気持ち悪いぞ。
「…どうしたの?」私が怯えて尋ねると、「私は期待されてるんだねぇ。
そろそろレギュラーかなぁ」ってほくそ笑むんです。

 

じぇじぇじぇ~、ナゼそーなる?!コイツすごいな!!
マユちゃんにはこういう事が多かったです。彼女流の都合の良い解釈に、開いた口が塞がらない事が度々ありました。……―数ヵ月後、マユちゃんは1年生にして、本当にレギュラーになりました。

 

ずっと近くでマユちゃんを見ていて気づいた事があります。彼女は何でもできるから自信があるように見えますが、実際は逆です。自信があるから、何でもできるようになるんです。「私はスゴイ」という自己肯定感が成功率を引き上げ、失敗した時は彼女を支え、最終的に良い結果に導いているんです。

 

「能力と自信の順序は逆」子どもの頃の私にとって、これは大発見でした。マユちゃんのようになりたいなら、まずは自信を持つところから始めなければなりません。根暗で不器用で人見知りの私が自信を持つなんてまったく途方もない試みでしたが、マユちゃんをマネる事で確かに性格は変わったし、成績も少しずつ上がっていきました。結局、彼女のようなスーパーガールにまではなれなかったけど、私なりに大変身したんです。今でも、彼女は私の中に大きな影響を残しています。例えば、新しい仕事を
目の前にして根拠のない自信が沸き上がってくる時、私は自分の中にマユちゃんが居るのを感じます。
小・中学生という人格形成が成される時期にマユちゃんと一緒に居られた事は、私の人生において最もラッキーな事の1つでした。

 

マユちゃん、本当におめでとう。ずっとずっとお幸せに…って心の底から願ってるけど、これからも山あり谷ありあるでしょう。でもマユちゃんなら大丈夫だよ。アナタは、そーゆー人だから。