長男家出

制作の竹内がお送りします。
反抗期に入っている中学3年の長男は、最近妻とよく口論になっています。
先日も、妻が息子の胸ぐらを掴み、大きな声を出していました。
息子は妻の声より大きな声を挙げ意見を通そうとしています。
私が仲裁に入ると、息子は玄関から飛び出して行きました。妻はすぐに玄関にカギをかけます。

 

私も中学生の時は、こんなことは日常茶飯事でした。
家を飛び出した夜は友人宅に忍び込み、明け方に自宅に帰り翌朝は何もなかったように両親と話します。両親もあえて私に何も言いません。
家を飛び出した息子もきっと朝には帰っているだろうと私は考えていました。

 

妻が玄関のカギを掛けて1時間後。妻は車に乗り息子を探しに出かけます。私は「ほっとけばいいじゃん」と妻に声をかけますが、「何かあったらどうするの!!」と聞く耳を持ちません。

 

そして妻が飛び出してから1時間後、息子が息を切らせながら帰ってきました。
息子曰く「お母さんに見つかったからつかまらないようにこっそり帰ってきた・・・ぜぇぜぇ」
なんだそりゃ?家出したのに、妻に見つかったから家に帰ってくる?鬼ごっこ?

 

息子に、自分も昔は飛び出した事が何度もあったが、その時は友達の家に忍び込んで友人と一緒の布団で朝まで過ごしたぞ、と話すと「だって携帯電話忘れたもん。」

 

私が中学のときには携帯電話なんて無く、友達の家に忍び込むために、小石を窓に投げたり、犬の鳴き声を真似たり、懐中電気を点滅させたり、盛のついた猫の鳴き声を真似したり、いろいろな方法で自分がそこに居る事を伝えていました。
「携帯が無いから連絡がつかない」と言う息子に、「お前が小学校の頃、迷子になった時泣いて自分の存在を周りに知らせたよね?もっと努力しろよ!」と息子の家出を助長する父親がそこにいました。