2017年11月Vol.65 サクッと小噺 2018年05月16日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。また、通し番号修正のためVol.64の掲載はありません。

 

こんにちは、サクライです。先日、うどんを食べまくりに香川へ行ってきました。何軒もうどん店をはしごして、うどんの奥深さに感動したので、今月はその話をさせてください。なお、今からここに書く事は、しろうとサクライ個人の見解です。うどんをよく知る現地の方々のご意見とは違うかもしれませんし、学術的に正しいかどうかも分かりませんのでどうぞご了承を。 

 

【ぶっかけうどん  サクライおすすめ店:山下うどん、山田家】

茹でたうどんを水で締めて椀にいれたあと、少量のつゆをかけるのが、ぶっかけうどんです。かけうどんのダシは“飲む”こともできる程たくさん入っていますが、ぶっかけうどんのつゆは麺に“絡まる”程度の少なさです。つゆに頼る割合が少ない分、麺自体の力量が問われます。強いコシやツルっとしたのど越しなど、讃岐うどんの特徴をもっとも感じやすい食べ方です。讃岐うどんを知りたいなら、まずはぶっかけうどんから。

 

【釜あげうどん  サクライおすすめ店:長田in香の香】

茹でたてのうどんを水で締めないのが、釜あげうどんです。水で締めないので表面はヌメヌメしていて、ツルッとしたのど越しはありません。そして最も小麦の味がわかります。美味しいうどんでなければ出来ない食べ方です。麺と茹で汁が桶に入っていて、つゆは別で提供されます。桶から麺をすくって、つゆにつけて食べるのが正式ですが、本当に美味しい釜あげうどんに出会ったら、何もつけずに麺だけで食べてみてください。小麦の味が口の中にふわっと広がります。小麦の味は微妙で繊細なため、つゆをつけると分からなくなってしまうんです。

 

【釜玉うどん  サクライおすすめ店:なかむらうどん】

茹でたてのうどんを水で締めずに、生卵をからめ、生醤油やつゆで味付けしたのが、釜玉うどんです。絶対条件は新鮮な卵。そして意外なことに、表面がザラザラした細麺が合います。表面がツルツルした太麺を使っているお店も多いですが、この麺と卵はうまく絡み合わないんです。しかし表面がザラザラしていると、その隙間に卵が入り込んで、麺と卵が一体化します。麺だけを見ると舌触りが悪そうなのですが、卵を混ぜると、ナルホドこの麺で良いのです。この麺が良いのです。麺が巧みにリードして、卵が可憐に舞っているような印象を受けます。

 

 

【かけうどん  サクライおすすめ店:がもううどん】

麺・ダシ・具材、のもっとも絶妙なバランスを求められるのが、かけうどんです。一般的に讃岐うどんはコシが強めですが、かけうどんの場合はコシが強すぎると、ダシなど他の要素と共鳴しにくくなってしまいます。麺だけが「オレがオレが!」とでしゃばってしまうイメージですね。

一方で理想的なかけうどんは、相互に引き立て合っています。麺はダシと具を引き立て、ダシは麺と具を引き立て、具は麺とダシを引き立てる・・・麺・ダシ・具材はそれぞれソロでも十分に美味しいですが、良い仲間と共鳴すると、それぞれを足した以上の“高み”に到達します。

それって奇跡的なことだと思うんです。

 

 

一口にうどんと言っても、うどんは本当に奥が深く、あらゆる可能性を秘めているのですね。今こうして書いているだけで、それぞれの味を思い出して、口の中にヨダレが溜まってきます。

 

もう、

たまら~ん!!!

 

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