長久手町でひとりごと バックナンバー vol.8

こんにちは、PDR米澤です

今回は弊社メルマガ(09年10月14日配信分)のワンコーナー「長久手町でひとりごと」バックナンバーを紹介させていただきます。 

 

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 □ コラム【長久手町でひとりごと】
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最近の若者はモノを買わないと、やや非難がちに言われることもあるようですが、それに対する反論を少々。一昔はテレビもビデオもおよそ10万円以上する高価な品でしたし、ジーンズなども安価なものでも3千円程度はしていました。ニトリもイケアもなくて家具も高かったし、また昔の軽自動車は狭くてチープで、原付の延長のような作りでした。それが今では、テレビもビデオも数万円で買えますし、その他の家電製品もなべて安価になりました。今のユニクロの服がバブル期の高級服と比べてそれほど作りが粗雑だとも思いませんし、軽自動車やコンパクトカーも十分使用に耐える機能・性能を備えています。

 
ところで、私はこのことはとても良いことだと思います。「モノを買わない」と非難するのも一つの切り口ではありますが、「かつてより購買力が付き、大抵のモノは手に入れている」とプラスに考えるのも、また一方の論理として存在するのではないでしょうか。
 
何が言いたいかというと、昔は今よりも機能・性能が劣る、または大差がない商品に高いお金を支払っていて常に欠乏感があったけれど、今はそれらが比較的簡単に買えてしまうということです。つまり、現代の若者には物欲を超える購買力が身についてしまったのではないでしょうか。1日は24時間で変えられませんから、個人の物欲には限界があり、購買行為にはも自ずと限界が存在するはずです。このことは、財を築いた富豪が慈善活動に傾倒することからも裏付けられましょう。  

(商品企画 神戸) 

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個人的には若者の物欲の低下は近年市場に出回っている商品のコストパフォーマンスが原因であるようにも思います。某スポーツメーカーに勤める友人が「ウチの商品は高機能高品質だけど値段も高い。けど、ユニクロは低価格高品質を実現しているからスポーツ用下着の市場まで取られつつある」という話を最近していましたが、よほど極端な機能や性能を求めない限り、ユニクロで事が足りる事が多いので、そこで物欲が止まる。ユニクロに限らずコストパフォーマンスに優れた商品が市場に多く出回る様になり、標準的な物欲の沸点が高くなった事が「物欲の低下」に見えるのかもしれませんが、それは消費者の成熟とも言えます。しかし、消費が伸びないと景気が良くならないのもまた事実。一体、何が世の中にとっていい事なんでしょう?