山頂結婚式パート2「ふたたび…」

制作の山男竹内がお送りします。
先日、山友達(女性)が結婚しました。
このまま独身を貫くと思っていた36歳の彼女の出会いが運命的ですごいです。

 

彼女は愛知県北部に住んでおり、家の近くに彼女行きつけの山用品店があります。スタッフは7名ほどでしょうか。その中に山男らしからぬイケメンの店員さんがいました。彼女はその店員さんを気に入ったことからその店を贔屓にしていましたが、会話はいたってシンプル。「すみません、コレください」「ありがとうございます」程度の言葉しか交わしたことは無かったそうです。

 

2015年夏。友人達と休みの都合が合わなかった彼女は平日1人テントを担ぎ、岐阜県の笠ヶ岳(標高2898m)に入山しました。山頂直下の山小屋まで最短でも7時間登りっぱなしという、とても長くきついルートです。彼女は15kgの装備を背負ってその道を登りきり、やっとの思いで野営場所に到着しました。

 

テントを張り、少しだけウタタ寝をし、目を覚ますと日が沈む時間。山で見る夕焼けは、平地で見るそれとはスケールが全く違います。テントを抜け出して夕焼けを見に行くと、目の前にすら~っと長い足の影。影の先では1人の男性が夕陽を見つめています。

 

彼女が彼の後方から「綺麗な夕陽ですね」と話しかけると、男性が「そうですね」と振り向きざまに答えました。その男性は、山用品店で働くあのイケメン店員さんでした。

 

その日の夕食は二人がそれぞれ持っていた食材を出しあい、とても豪華で楽しい夕食になったそうです。共通の趣味である登山をネタに会話は尽きることなく、意気投合した二人は翌日も一緒に下山し、その後も休みの都合を合わせては二人で秋の登山を楽しみました。

 

そして、2016年春に二人は入籍。

 

結婚式はまだあげていませんが、彼女達は今年の秋に笠ケ岳で結婚式を行いたいとたくらんでいる様子です。

 

笠ヶ岳は、以前山頂結婚式でご紹介した乗鞍とは全く違い、中腹までバスで行けるような山ではありません。
ガッツリ7時間のルートを上らなくては山頂に立てません。そして最低でもドレス、撮影用の機材、参列者の食事は必要でしょう。この山は頂上付近に水場がないので、食料に加えて水も担いで上がらなくてはなりません。

 

も~合成写真でいいじゃん!と文句を言いつつ、山仲間の幸せのためにできるだけ協力しようと思います。笠ケ岳だけにアイアイ傘で写真かな?おじさん胸がキュンとします。

 

【笠ケ岳】

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※「山頂結婚式パート1」は社員のひとりごとの2015年6月公開分にてご覧いただけます。