おかげさまで創業35周年

創業して35年、P.D.R.を設立して32年が経ちました。
20歳で技工士免許を取って25歳で一人で歯科材料商を開業しました。材料商を選んだのは、技工士学校を卒業してからも母校に残り歯科材料の評価や研究をしていたのと、自分の作った技工物を周りは下手といいますが、僕にはうまく見えていたので、自分が技工士としてやっていける可能性を感じられなかったからでした。

 

当時は独身で「20年もやって、45歳になったらリタイヤして遊んでいられるようにしよう」くらいの事しか考えていませんでした。独立してすぐに20年先のことなど考えられなくなり、今日、明日の売り上げに追われました。うまく行きませんでした。焦ってもしょうがない、一生懸命仕事して、今の収入で生活と仕事をしよう、と考え直しました。

 

ゼロからのスタートでしたが、数年してパートさんや社員を少しずつ雇えるようになりました。海外からの歯科材料の直輸入も、国内の取引も少しずつ増えました。そんな私たちを相手にしてくださる国内外のメーカーさんや問屋さんも規模が小さく、社歴も浅い若い社長さんや若い担当者の方が多かったです。今思うと、若いというのはお互い勉強になりちょうど良かったのだと思います。当時はお金はありませんでしたが、時間と体力はあったので少しずつ自分達の時間と体力を使ってやりくりしていました。例えば、お客様に送るDMは、空き時間に封緘し郵便局に持ち込むという感じでした。コンテナで商品を仕入れたら、自分たちで荷下ろしをしていました。

 

そして今や60歳。
先日の会社の飲み会で、社員が用意してくれた赤いちゃんちゃんこを着て写真は取りましたが定年や引退はどこ吹く風、老害にだけはならないように心がけ、いまだ一生懸命働いてます。しかし周りもみんな年をとり、代替わりや、後継問題や、健康などの話題が増えました。こんな話が出来るほど仕事が続くとは思っていませんでした。

 

自分がされていやなことは人にはしない。自分が使ったり、自分に使われたりしても安心できる材料を売る。そんなことを考えてやってきたので、これまで続いたと考えています。しかしそれを受け入れていただけるお客様や仕入先さんや協力メーカーさんがいなければ成り立ちません。皆様のお陰です。

 

創業当時からお取引をしていただいている年上のお客様や同年代のお客様もいらっしゃいます。当時若かった先生方も、私どもと同じように試行錯誤を重ね、年を重ね、現在に至っているのではないかと思います。私より若いお客様や、私の子供達のようにフレッシュなお客様とお取引が始まると僭越ながらこれからのご発展を秘かに応援すると同時に、時代の流れを感じます。通販という業態上、お客様と直接お会いする機会はめったにありませんでしたが、お客様をはじめとする皆様に支えられて、今日も無事に商売させていただいておりますことに心より感謝いたします。

 

お客様からいただいた情報を元に商品やサービスを少しずつ改良し、お客様に満足していただけるように今後も努めてまいります。なかなか思うスピードにはいたっていませんが、努力を止めたことはありません。今後ともよろしくお引き立ていただきますよう心よりお願いいたします。

 

P.D.R.社長 仲谷公司(なかやこうじ)

 

下記のように、10年ほど前に社員全員で3ヶ月ほどかけて企業理念を作り毎日みんなで1/3ずつ唱和しています。